投稿者: tombokiyo29

  • 「60〜70年代自分好みの音楽史」

    『Nursery Cryme』

    「ジェネシス(Genesis)」

    バンドメンバーの入れ替え~ギタリストのスティーヴ·ハケットとドラマーのフィル·コリンズの2人が加入したことでバンドの目指す方向性が見えた時期の作品が『Nursery Cryme』です。

    前作のフォークロック色を残した「TRESPASS(侵入)」とメロディーの構成自体は大きく変わらないものの、川に例えるなら「渓流から里川へそして大河へと流れが変わる過渡期」のアルバムと言えます。

    本作品でジェネシスは本気モードでプログレッシブ·ロックへと全振りしました。

    ①メロトロンの濃密な世界観にどっぷりと浸かったキーボード:トニー·バンクス

    ②バンドに新たな色彩と奥行きのある音色をもたらしたギタリスト:スティーヴ·ハケット

    ③低音域を活かしながらメロディに寄り添うドラ厶:フィル·コリンズ

    ④12弦ギターとボトムを下支えするベースライン:マイク·ラザフォード

    ⑤繊細なフルート、歌唱力、パフォーマンスが劇的に進化した:ピーター·ガブリエル。

    彼らが作りあげた一曲一曲がまるでひとつの物語として立ち上がっていきます。「The Musical Box」や「Fountain of Saimacis」など収録曲には、彼らの高い見識.、英国ならではの風土や風習、そしてマザーグースの世界観が巧みに織り込まれています。

    この『Nursery Cryme』の邦題は「怪奇骨董音楽箱」ですが、私には少し違和感があります。タイトルは英国の童歌をもじった言葉遊びでもあり、単なる怪奇にとどまらない奥深さがあるからです。

    このアルバム全体が持つ表情豊かな異次元音楽感を私は【幻想物語ミュージック】と捉えています。

    当時私はジェネシスの幻想の世界にどっぷりと浸っていました。それはまさに【幻想物語ミュージック】の世界だったと思います。

    ※幻想物語ミュージックの世界を音で体感して下さい。

    〘作品情報&CDチェック〙

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  • 「60〜70年代自分好みの音楽史」

    「TRESPASS(侵入)

    『ジェネシス(Genesis)』

    1970にリリースされたジェネシスの2ndアルバム「TRESPASS(侵入)」ジェネシス黎明期の一枚です。

    プログレッシブ·ロックとしての完成度はやや低く、どこか荒削りな部分も残っています。又当時の評価、人気、売上も決して芳しいものではありませんでした。

    しかしフォークロックからの脱皮を図る「変革期」の作品と見ると、非常に味わい深い作品です。手探りでプログレッシブ·ロックの扉を開こうとする中で各メンバーの持ち味や個性は光っています。

    「TRESPASS(侵入)」と言うタイトルを『許されざる侵入』と解釈して見ると、人間や不可解な出来事が不可侵領域へ踏み込むことによる『摩擦』こそが、このアルバムのテーマのように思えてきます。

    このアルバム完成後ギタリストのアンソニー·フィリップスが体調不良によりグループを離れ、又ドラマーの交代も重なりバンドは大きな転換期を迎えますが、スティーヴ·ハケットやフィル·コリンズの加入により、更にレベルの高いプログレッシブ·バンドへと進化しました。その土台を築いたのがこのアルバムだと思います。 ・Looking For Someone ・White Mountain ・Visions Of Angels ・Stagnation ・Dusk ・The Knife 全6曲

    TRESPASSから漂うのは気品ある英国の伝統と哀愁だけではなく、ラスト曲「The Knife」。後にライブの定番となっていく名曲ですがハケットとコリンズの加入によって、さらに重厚でダイナミックなサウンドへと変貌を遂げます。この曲はぜひライブ盤で聴いてほしい一曲です。      

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    ※ヘッドホンで聴くのがおすすめです。

  • 「60〜70年代自分好みの音楽史」

    Selling England By The Pound

    『ジェネシス』Genesis

    ビートルズをリアルタイムで聴いていた頃アルバム「Revolvr」に収められた「Love You To (ジョージ ハリソン)」を聴いた時、シタールとタブラの音色が耳の奥底に残った。このアバンギャルドなサウンドが私の「プログレッシブ・ロック」への道を開いたのは間違いない。

    その流れのなかでおすすめしたいのが「ジェネシス(Genesis)」が1973年に発表した「Selling England By The Pound」です。

    ジェネシスと言うバンド自体については既に数多くの書物があり、熱烈なファンの方々が語り尽くされていますのでここでは敢えて細やかなバンド史歴には触れません。

    また個々の演奏技術(ギターワーク、メロトロン·テクニック、ドラム等)を言葉で並べ立てたところで、このアルバム本来の凄さや魅力は伝わりきれない気がします。

    このアルバムの魅力は何と言っても【上質なサウンド】【美しく流麗なメロディー(Melodious)】【圧倒的なストーリー性】にあります。このアルバム「Selling England By The Pound」が聞き手を最後まで飽きさせない理由、

    それは一曲一曲の楽曲としての完成度が極めて高い上にそれぞれの曲自体がドラマチックなストーリーを抱えているからです。そして何よりも素晴らしいのはそれらの楽曲が集まることで、アルバム全体がひとつの大きな物語(トータルワーク)として結実している点にあります。このアルバムに関しては一曲づつを切り離して解説する必要はないと思います。

    なぜならアルバムタイトルである「Selling England By The Pound」 “ポンドでの英国の切り売り” の意味合いからして、冒頭の「Dancing With The Moonlit Knight」へ繋がり、全曲へと物語が紡ぐまれでいきます。そしてこの物語は「The Cinema Show」からラストの「Aisle of Plenty」によって完結します。

    1970年代というロック黄金期にジェネシスが創り出したアルバム『Selling England By The Pound』はプログレッシブ・ロックの名の通り『アルバムで音楽を聴く』を教えてくれた逸品なのです。

    このジェネシスの立役者であるピーター ガブリエルの独特なパフォーマンスと歌声に拒否感さえ無ければ、是非一度時間をとって聴いてほしい作品です。それは…ひとつの上質な映画や小説を読み終えたかのような余韻に包まれる筈です。

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  • 「60〜70年代自分好みの音楽史」

    『Joy To The World』

    スリー•ドック•ナイト

    1972年の冬、寒さが身に染みる大阪府立体育会館(現エディオンアリーナ大阪)。そこで観た『スリー·ドック·ナイト(Three Dog Night)』のコンサートは、今でも鮮明に覚えている。

    端席ではあったものの、ステージから伝わる彼らの熱気とパッションは十分感じとれた。演目もヒット曲のオンパレードで会場は大いに沸いた。

    そのコンサートの締めくくりを飾ったのが、『Joy To The World(喜びの世界)』だった。ノリの良いロックグループとして爽快感は抜群だった。

    一方で正直に言えば「深く掘り下げてハマり込む」タイプのバンドではなかった。彼らは自作自演のシンガーソングライターではなく、アルバム全体に重厚な概念や深みがあるタイプではなかったからだ。

    しかし彼らが持つ魅力的な凄みは「原曲のアレンジ力」と「3人のボーカルの巧みさ」だ。原曲をなぞるカバーではなく、曲のポテンシャルを見抜いて再構築出来るセンス。そして、そのメロディーに説得力を与えるボーカルワーク。これこそが『スリー·ドック·ナイト』の本質だった。

    一見すると「キャッチーな商業的成功を収めたポップ·ロックバンド」と見られがちだが、彼らが果たした役割と実力はもっと評価されて良いと感じている。その要点を挙げると

    1.商業的成功と確かな実力《シングルヒットを連発した圧倒的なポピュラリティ。》2.無名の原曲作家を発掘出来る曲感性。3.楽曲の「再構築」センス。 4.説得力のある歌声。

    埋れていた楽曲に新しい命を吹き込み、世界的な大ヒットへと昇華させる…この存在感は他に類を見ないだろう。

    『Joy To The World』もともと子供用に書かれた陽の目を見ない楽曲が、彼らが手を加えたことで世界中を巻き込むスーパーヒットへと変貌した。この曲をここまでのロックアムセンに仕立て直した彼らの実力は、まさに一世代を築いたグループとして今なお色褪せることなく生き続けている。

    時代を彩った名曲の数々と、隠れた名曲を世に出したプロデュースとアレンジ力。『スリー·ドック·ナイト』は単なるヒットメーカーにとどまらない。ロック界における彼らの功績と存在感は、今こそ再評価されても良いのではないだろうか。

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  • 「60〜70年代自分好みの音楽史」

    『ニーナ·シモン』

    【Here Comes The Sun】

    「ニーナ·シモンの音楽性を語る」となると正直なところ音楽リスナーとしては少し肩身が狭い思いがします。

    なぜなら、私が彼女レコードとして所有しているのは今回ご紹介する「Here Comes The Sun」の一枚だけだからです。

    彼女の熱烈なファンの方々がたくさんおられる中でたった一枚のアルバムで彼女を語ることなど到底出来ません。ですがこのアルバムは「私に計り知れない勇気を与えてくれた大切な一枚」としてどうしてもこのブログに残しておきたいのです。

    当時ラジオでこのアルバムのことを知りレコード店で手に入れ、何の違和感もなくニーナ·シモンの世界に引き込まれたのを思い出します。

    このアーティストを一言で表すのは本当に困難です。どんな形容詞を持って来てもシックリとこない。それほど迄に特異、稀な存在感があります。 

    ⑴独特のピアノ演奏力                                        ⑵唯一無二の力強い歌唱力                     ⑶原曲を自分の世界へと引き込むアレンジ力 そして彼女の音楽から溢れ出てくるあの「オーラ」はいったい何なのか。

    聴き始めも今もこの力強い歌声と存在感に優しく、力強く包み込まれています。

    全8曲で構成された本作品は冒頭の「ジョージ·ハリソン」の「Here Comes The Sun」から                         •Just Like A Woman

    •O–o-h Child

    •Mr.Bojangles

    •New World Coming

    •Angel of The Morning

    •How Long Must I Wander

    そしてアルバムのラストを飾るのが「フランク·シナトラ」で有名な『My Way』です。

    『MyWay』と言えば人生の過去を静かに振り返るような重厚なバラードのイメージですが、ニーナ·シモンのバージョンは違います。この曲が彼女の手にかかると「アップテンポなナンバー」へと変わるのです…【落ち込んでいる暇なんてないよ!】…そう言って後からポンと力強く背中を押されているような情熱的なアレンジ。                今もこの曲を聴くたびに、心の奥からフツフツと勇気が湧いてきます。

    この一枚だけでニーナ·シモンの全貌を語ることは出来ません。それでも70年代に出会い、今なお自分を勇気づけてくれるこの名盤は、私にとってかけがえのない一枚です。

    「最近少し落ち込んでいるな」と感じていたらこのニーナ·シモンの『Here Comes The Sun』を聴かれることをオススメします。                        

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  • 「60〜70年代自分好みの音楽史」      『Blind Faith』【Blind Faith】       (邦題‥スーパー ジャイアンツ)

    スティーヴ·ウィンウッド エリック·クラプトン ジンジャー·ベーカー リック·グレッチ この最高の寄せ集めミュージシャンの唯一のスタジオ録音アルバム『Blind Faith(スーパージャイアンツ)』を全6曲約40分をオススメしたい。

    一曲目:Had To Cry Today 出だしからクラプトンとウィンウッドとのギターの掛け合いは最高です。ウィンウッド独特の伸びとハリのある高音ヴォーカルもイケてる。クリプトンもクリーム時代のような尖さやトゲトゲしさは影を潜め、楽曲に馴染むノリの良いメロディーワークを聴かせてくれます。それはジンジャーのドラムワークにも通じますね。

    ニ曲目:Can’t Find My Way Home天才マルチプレイヤー、スティーヴ·ウィンウッドの美学が詰まった名曲です。アコースティックを基調とした短い曲ですが、「ウィンウッドらしさ」が全開ですね。

    三曲目:Well All Rightカバー曲なのですが、見事なアレンジで楽曲作りがひかっています。

    四曲目:Presence of The Lord…後にクラプトンのLIVEで定番となる名曲ですが、このアルバムでのウィンウッドのVOCALもイイ味を出しています。

    五曲目:Sea of Joyこのバンドでは存在感がやや控えめなリック·グレッチですが、この曲では奏でるバイオリン(チェロ)が見事に陽の目を見ています。変則的であり又格別なリズム感も聴き応えがあります。

    最後六曲目はDo What You Like各パートのソロ回しをフィーチャーした長尺曲ですが、ジンジャー·ベーカーの自演作が散漫にならずに上手くまとまっています(笑)。

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  • 「60〜70年代自分好みの音楽史」                            

    [Let It Grow]

    『Eric Clapton』

    いつでもどこでも、この曲は私の心を落ち着かせてくれるし、嫌なことをも忘れさせてくれます。

    〘理屈抜きに心に沁み入る歌詞とメロディー…。〙

    静かに語りかける曲の出だしからアコースティックギターとゴスペルを取り入れた、しみじみとした曲作り、そして哀愁を帯びたエレキギターの間奏に不思議な温かみを感じます。

    一流のギタリストから一流のミュージシャンとしてのクラプトンの新たな可能性を切り開いた一曲だと感じます。

    この文章がきっかけで、一人でも多くの方にこの曲を聴いて頂けたら嬉しいですね。

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  • 「60〜70年代自分好みの音楽史」      ❲CREAM]       『I’m So Glad』(アイム·ソー·グラッド)

    『I’m So Glad』

    クラプトンのギブソンから始まるこの曲を聴くと学生の頃に楽器を嗜んでいた時代を思い出す。

    この曲のLIVE盤のアドリブは音の掛け合いというよりは、彼らのほとばしる情熱のぶつかり合いだろう。

    ジャック·ブルースのうごめくようなベースライン、エリック·クラプトンの神技ギターワーク、ジンジャー·ベーカーのテンポを外さない独特のドラミング。この臨場感とワクワク感は何時聴いても飽きがこない。彼らの即興演奏が後のロックサウンドやインプロに大きな影響を与えたのは言う迄もない。彼らがノリにノリまくっているこの曲は「Goodbye Cream」のLIVE音源をおすすめしたい。《この曲を聴くとHappyよりもGladになる》。

  • 「60〜70年代自分好みの音楽史」      『ホワイト·ルーム』 【CREAM(クリーム)】

    ジャック·ブルース、エリック·クラプトン、ジンジャー·ベーカー。この3人の天才ミュージシャン達の個性が爆発したロックグループが『クリーム』です。

    当時学生だった私にこの「ホワイト·ルーム」はロック音楽の新たな道を開けてくれたシングル盤だった。

    この難解な詞にジャック·ブルースが曲をつけ、エリック·クラプトンのワウペダルがサイケな音を重ね、ジンジャー·ベーカーのドラムがあり得ないリズムを叩き出す。特に曲のフレーズを大音量のベースで弾きながら歌うジャック·ブルースのテクニックと歌声は、この『クリーム』の存在感を知らしめている。

    友人のレコードプレーヤーから流れた「ホワイト·ルーム」…学生だった私が一瞬にして『クリーム』の虜になったのは言うまでもない。シングル盤「ホワイト·ルーム」は名アルバム〘Wheels of Fire(カラフル·クリーム)〙からリリースされているが、まさにロック史に残る一曲だろう。

  • 70年代裏名盤 P F M『幻想物語』(Storia Di Un Minuto)

    1970年代.ロック系のレコードを買いによく梅田阪急東通り商店街【LPコーナー】に出向いたものです。

    ご存知の方も多いと思います。いつものスタッフさんにほぼ半強制的に勧められ、聴かされ、買わされた(笑)一枚。

    それがPFMの輸入盤『Storia Di Un Minuto』でした。

    もちろん日本語解説などはなくチンプンカンプンなイタリア語のアルバム。しかしながら流れてきた楽曲構成の素晴らしさに聴き惚れました。

    アコースティックギター、ピアノ、フルートの繊細な音色にメロトロン、シンセサイザーが絶妙に絡み合い、瞬く間に幻想の世界へと惹き込まれたのを覚えています。

    この作品こそが彼らの衝撃デビューアルバム『幻想物語』(1972年)でした。

    全7曲、34分の中にイタリア·プログレッシブロックが凝縮されています。特に「È Festa」から「Dove…Quando…」へと続くメロディーの流れは当時も今も魅了され続けられています。

    この後PFMは、『幻の像』『友よ』『蘇る世界』といった質の高いアルバムをリリースしていきますが、私にとっての名盤はこの『幻想物語』ですね。イタリア·プログレッシブロックの名盤をぜひストリーミングやCDでお聴き下さい。

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