【Hamburger Concerto】
VOCALを捨てた極上のロック協奏曲…。
1970年代ヨーロッパを中心に大きな盛り上がりを見せたプログレッシブ·ロックの時代。その中でVOCALに頼らないバンドとして頭角を現したのが、オランダ出身のFocus(フォーカス)です。
『悪魔の呪文(Hocus Pocus)』や『シルビア(Silvia)』などの曲で知られています。日本にも2度の来日公演を果たしています。
そんな彼らが残した作品の中で私が一押しするアルバムが『ハンバーガー ·コンチェルト(HamburgerConcerto)です。
ユニークなタイトルですが、そこに広がるのは洗練された極上の「ポップ·クラシック」です。各楽器がVOCAL以上に雄弁に奏でる素晴らしい協奏曲です。
まずレコード盤A面1曲目:Delitiae Musicae 奏者タイスのフルートの音色から始まる幕開けに相応しい序曲です。2曲目:Harem Scarem テンポの早いビートでスピーディーな曲です。3曲目:La Cathedrale de Strasbourg 荘厳なピアノの響きから始まり、歌声も口笛もひとつの楽器として奏でられてます。4曲目:Birth チェンバロの響きからドラムが空間を押し拡げていきます。タイスの「キーボード、フルート」とアッカーマンの「ギター」のアンサンブルでの熱烈な演奏が聴きどころです。
レコード盤B面はタイトル曲『Hamburger Concerto』のみの収録です。まるでひとつの壮大な絵巻物語を音楽で表しているかのようです。
一流ミュージシャンによる凄腕テクニックと掛け合い、そして華麗なる駆け引き。楽器プレイヤーが織りなす極上のメロディーがダイレクトに伝わります。『各楽器プレイヤーがVOCALとなって雄弁に語りかけてくる』これがFocusと言うバンドであり、このアルバムなのです。
半世紀の時を経ても色褪せないロック協奏曲。そのダイナミックな音色に浸るのも贅沢な時間です。
【ひとことメモ】 ストリーミングで聴ける「Early Birth」はレコード盤には入っていない貴重な楽曲です。
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